曲がり屋
江戸時代末期に茨城県那珂市戸崎に造られた曲がり屋と呼ばれる民家。母屋から土間、牛や馬を飼う厩(うまや)が突き出し、鉤(かぎ)形に曲がっていることから「曲がり屋」と呼ばれています。曲がりの理由のひとつに「冬の北東の風が直接母屋に吹きつけるのを避けた」ためが挙げられています。寒さの厳しい東北地方から茨城県の一部に見られる代表的な民家のようです。日本の民家は地域の気候・風土、文化、生活様式などと関わりながら現在に至っています。住まいの伝統・文化を継承し、地域に根ざした快適な住まい=「地の家」を創造していくこともこれからの課題だと考えます。
関東:石川 克茂
写真:那珂市役所商工観光課の「那珂市 曲がり屋」パンフレットより抜粋