日々イエンゴ

全国の会員が日々の相談・検査・設計・研究などの活動から皆さまに役立つ事例、家づくりに関する地域の情報、社会情勢ニュースに対する専門家としての意見などを発信していきます。

契約、迫られていませんか?~4月の法改正~

 ここ最近のリフォーム広告等で、建築基準法が改正されるので3月までに契約するように誘導するものが目立ちます。

 なぜ契約を急がせるのか?

 これは2025年4月に建築基準法が改正されることが背景にあるからです。


 今までのリフォームでは確認申請が必要なかった工事が、

4月以降は必要になる場合があるので、

それまでに契約して工事着工してしまおうということです。


 ただし、すべてのリフォーム工事が対象になるわけではないので、そこが要注意です。

概略の話ですが、確認申請が必要になるのは、

建物の半分以上手を入れる場合などの大掛かりな工事が対象になります。

ですので、流し台・便器・洗面台等を交換する、壁紙を張り替える、

外壁の塗り替えなどの工事は確認申請の対象外になります。


 ですので、法改正に乗じて悪質業者は工事の受注にいそしむと思われますので、

だまされないように注意深く応対してください。

 契約前、工事前ならまだ間に合うかもしれません。

 怪しい工事と思われましたら、当会までご相談してください。

 
 また、当会では新築やリフォーム時に、業者が倒産などの理由で

建築主から請負った住宅の工事を継続できなくなった場合、

建築主に負担をかけずに残工事を完成し引渡すための

金銭的な保証を担保する制度として、

イエンゴ完成保証制度を勧めています。


 「イエンゴ完成保証制度」は、「消費者保護」を目的として設立された

姉妹NPOの「NPO法人イエンゴ保証機構」で運営されており、

また、保証機構に加入する全請負者が連帯して保証債務の責任を負うという特徴があります。 

 一人でも多くの方々が被害にあわないよう切に願います。

関東:大垣 康行


契約 ~急がせる相手には要注意!~

 家を建てるのは、ほとんどの人が初めてです。


 プロであるハウスメーカーの営業マンから

「皆さん、そうされていますよ。」とか、

「そういうものですよ。」と言われると、そんなものなのかな?と思ってしまう。



 営業マンが自分の成績となる契約件数を確保するために、常套句として、

「決算期なので今月中に契約をお願いします。」

「後からきちっとしますから取り合えず契約書に判を押して下さい。」

 お客さんのためと言いながら、全くもって自分のためなのです。



 契約を急がせる相手には特に注意して下さい。

 一旦判を押してしまうと元には戻れません。

 何百万円もの手付金を捨ててまで解約をするのは難しいのは自明です。

 ほとんどの施工業者やメーカーは、前もって契約書のひな形をお客さんに提示しない。

 契約日当日に初めて契約書を見るという人が多いのが現状です。

 遠慮しすぎは後悔の元。



・言うべきことは言い、確かめるべきことは確かめる。

・何千万円もの出費、何十年ものローン返済、何も遠慮することはありません。

・建築の専門家ではないので分からない。大丈夫です一般常識の判断でOKです。

・納得いくまで説明を求める。

・こんな事を言ったら相手(営業マン・現場担当者)が気を害さないか、

こんなことを言ったら嫌われないか。一切気にする必要はありません。

・いい子になる、ただの物わかりの良さは、営業マンにとって「いいお客さん」

でしかない。やり易い、楽なお客さんとなってしまいます。

・いいかっこはせずに分からないこと、納得できないことは、

とことん納得いくまで聞くことが大切です。



 任せっきり、信じ過ぎは、あなたの思い描く「いい家」には決してなりません。

 一生に一度の家づくりです。

 初めての家づくりをプロの建築士としてサポートをするのがイエンゴです。

 些細なことでも不安な時は、イエンゴにお気軽にご相談ください。

関西:鉢嶺 民雄


設計図面の活用法



 “言った、言わない” “説明した、聞いていない”



 当会によせられたトラブル事例の中に、

“言った、言わない”、“説明した、聞いていない”

という内容を含んだ事例があります。

打ち合わせ議事録や設計図面などに記録が無いため、

双方の記憶でしかわからない事例です。

 このような場合、第三者でも判断がしにくく、

業者側の言い分のほうが通ってしまうことが多いように感じます。



 そうならないために、設計図面を活用することをお勧めします。

新築工事でも改修(リフォーム)工事でも基本的に設計図面は作成します。

打ち合わせ議事録は業者により、作成したりしなかったりします。

ですので、その設計図面にできるだけ盛り込んでしまい、

後でもめないように、図でも文言でもわかるよう記載しておきます。

特に施主のほうで気にしている点、こだわりの点などは必須です。

 また、「設計図面は専門的すぎて、よくわからない」と施主の声があります。

設計図面のすべてを理解できなくても良いので、

気にしている点、こだわりの点などについて記載してあることは

確認しておいてください。



 工事が進んで、できてしまってからですと、後戻りはしにくいです。

ですので、双方齟齬の無いよう、十分に確認しながら、

記録を残して、トラブルにならないようにしてほしいと願います。


関東:大垣 康行


請負契約時には工期にも注意

 猛暑というより酷暑となっている夏。

 家づくりの現場の職人さんは、汗だくで暑さに耐えながら、建築主さんのために日々作業してくださっています。


 最近は空調服など暑さをしのぐものもありますが、この酷暑ですと昔に比べ頻繁に休憩しながら作業しないと倒れてしまいますし、作業効率も他の季節より落ちてしまうと思います。

 しかしそれを考慮せず超短工期で契約し、そのために職人さんを酷使しているハウスメーカーの現場を見受けます。


 当会への相談でも「夜遅くまで作業している」「日曜日も工事している」など聞きます。
また建て主さんが工期の遅れが気になり伝えると、「職人の人数を多く入れて間に合わせる」といういわゆる突貫工事を平気で宣言したハウスメーカーもいるようです。


 そういった工程にしているハウスメーカーに限って、「建物完成日」の翌日に「引き渡し日」にしていることが多いです。施主検査(内覧会)と手直し工事期間を確保していていない訳です。


 超短工期で安心納得の家づくりは困難です。


関東:石川 克茂


契約のご相談でも結構です!

埼玉県久喜市にお住まいの方へ

 埼玉県ではさいたま市と久喜市で定期的に家づくり無料相談会を実施しています。(予約制)

 
 計画や工事、住まいの不具合に関するご相談だけでなく、請負契約に関する内容のご相談もございます。
 
 何かご不安解消のきっかけになればという思いで実施しています。
 
 お気軽にご連絡ください。



【過去のご相談例】

・ハウスメーカーの間取り計画が使い勝手として良いか不安(自分の描いたイメージ絵そのままで進み、専門家としてのアドバイスが無し)

・まだ細かい打ち合わせが出来ていないのに請負契約を急がされている

・工事中に基礎の位置が低いことに発覚した



ご相談の方は当会事務局までお問い合わせください。

連絡先:NPO法人 家づくり援護会
 TEL:03-3405-1358
 FAX:03-3405-1398
 e-mail:info@iengo.ne.jp



家づくり援護会は地域のために進んで継続的に活動している久喜市市民活動団体として
埼玉県久喜市のウエブサイトに掲載されています。


関東:石川 克茂