断熱材 ~その意味を考える~
この写真は屋根面への発泡ウレタン吹付断熱材の施工写真です。
先に直径150mmのアルミ製フレキシブルダクトを取り付けたために、
断熱施工業者がそのままダクトを埋め込むように発泡ウレタンを吹き付けてしまったようです。
監督さんのチェックがなされていなかった現場といえます。
断熱材は基本的に外気に面する部位に施工しなければいけません。
このダクトがあることにより、最も熱負荷がかかる屋根面の断熱欠損となっています。
このまま天井の石こうボードを貼ってしまえば、
断熱材施工不良部分は隠され、分からなくなってしまいます。
現場のチェックにおいて大切なことは、
その時、そのタイミングでないと確認出来ないことがあることです。
また、キッチンのレンジフードの排気ダクトだったので、
冬場には料理から出る温かい湯気を排気するとダクト内で外気に冷やされ、
結露が発生し、レンジフードから水滴がぽたぽたと流れ出る可能性もあります。
以上のようなことを現場で説明をすると、
イエンゴに検査を依頼された方から、施工業者さんへ改善の指示を出され、
一旦ダクトを外し、正しく断熱材を施工し直し、
本来あるべき姿に是正をされました。
イエンゴでは、現場検査の際には、依頼者の方に立ち合いをお願いしています。
今回の様な場合も現場で検査結果の説明を行い、また是正の指示もその場で
出せますので、施工中のロスタイムも少なく現場の改善が出来ます。
施工中の現場には、第三者の目が大切なのがお分かり頂けるかと思います。
関西:鉢嶺 民雄