ハウスメーカーの現場確認の現状
ハウスメーカーの現場確認の現状
当会の「欠陥住宅予防検査」で、指摘をハウスメーカーの現場監督さんに伝えると、現場監督さんが大工さんに「○○が付け忘れているみたいよ。付けてきて。」といった感じで、自分では確認せず指示を出している光景を時々見ます。指摘されてしまった責任は大工さんにあるといった感じです。
当会も建て主さんも是正されれば問題はないのですが、工事を請負った会社の社員として、どう指摘されたのか気にならないのかと思ってしまいます。
なぜ気にならないのか。きっと当会検査前に現場監督さん及び設計担当者さん自身のチェックも社内検査もしてないからでしょう。していれば「そんなはずはない。どこですか。」と自分事として気になるはずです。もちろん数多くの現場数を管理する忙しい現場監督さんは見落としがあっても仕方ない部分もあると思います。特に当会の検査は丁寧に確認するので現場監督さんや設計担当者さんのチェックでは見つからなかった箇所も出てくることもあります。指摘があること以上に、指摘に対する自分事としての意識不足が問題だと思います。
その意識不足を招いている原因は、一人の現場監督さんに数多くの現場を担当させて、一つ一つの現場をきちんと管理できる状況をつくってあげていないハウスメーカー自体にあると思います。その状況が変えられないならば、設計担当者さんと社内検査の監理をしっかり実施できるように改善すべきかと思います。
関東:石川 克茂