山林環境もサステナブルであってほしい
山林資源に恵まれた日本は、林業など家づくりを支える
地場産業の発展を促して、地域の繁栄に大きな役割を果たしてきました。
古くから日本で行われてきたこの、地域の、地域による、地域のための
家づくり文化を私たちは「地の家」と呼び、家づくり文化の復権を目指しております。
当会は、地場産業の林業が活性化することも望んでいます。
検査等で車で方々行くのですが、通った道路周辺の山林や里山に
ソーラーパネルが設置されているところを見かけます。
山林の斜面をわざわざ削ってまでソーラーパネルを並べて、
いわゆるメガソーラー発電所が出来ています。
斜面下の家が危険に及んでしまわないか心配になるところもあります。
ただ放置しているだけのお金にならない山林を所有している地主さんが、
所有·管理にご苦労されているのは理解できます。
しかし、山林につくったほうが低コストでソーラー事業が出来るという業者都合が理由で、
山林を選択するのは安易過ぎると思いますし、
他に開発済の放棄地のような場所はないものでしょうか。
地面に太陽光が当たらなくなり、その下の土は栄養が不足し、
地中の生物は光合成が出来ないで死んでしまい、
周辺の生態系も壊されていく可能性もあるでしょう。
また、パネルが老朽化で撤去が必要になった時、
あるいは発電企業が倒産してしまった時など、
その後に瓦礫の山として放置されることがないかも心配です。
一度壊してしまった環境は回復するのに年月が掛かるので、
メガソーラー発電がサステナブルな良い発電方法であるのなら、
環境に対しても「サステナブル=持続可能」なものであってほしいと思います。
SDGs「15:陸の豊かさも守ろう」で森林伐採を警告しています。
やはり発電所は自然への負担が少ない方法で、
将来に“ツケ”を残さないものであってほしいものです。
関東:石川 克茂