和室の減少
部屋の広さを示す際に昔から畳の枚数で表現します。
間取り図では「洋室(6畳)」「洋室(約7帖)」とし、
和室ではない部屋も畳の枚数が大きさ(広さ)の単位です。
昭和生まれの人は和室が自宅にあることが多く、畳敷きの部屋で生活したことがあったり、
馴染みがあるのでイメージが付きやすいと思いますが、
2000年以降生まれの方が家づくりをする際には、
イメージ出来ないなんてことになるかもしれません。
家の売買広告を見ても判るように、近年和室は減少しています。
統計を拝見すると、1980年には9割の住宅で和室があり、
それに加え床の間も有りましたが、2008年には「和室なし」が増加傾向にあり、
床の間のある和室は2割を切っています。
1980年には2階建て住宅の2階にも和室が有りましたが、2008年にはほぼ無くなっています。
和室は近い将来無くなってしまうのか、無くなってしまうとすればなぜなのか、
それとも設けたいけど何かの理由で断念しているのか。
昭和レトロが若い世代に注目されている今の流行りのように、
伝統への憧憬として和室が注目·再評価される時に、
建売住宅やローコストハウスメーカーが造作している「和室風」にならないように、
技術面と建材面の継承は続けていかなければならないと思います。
当会姉妹NPO法人の「地の家ネット」では
伝統技術の継承を実践している工務店が参加しています。
関東:石川 克茂