関東・首都圏 活動ブログ

全国の会員が日々の相談・検査・設計・研究などの活動から皆さまに役立つ事例、家づくりに関する地域の情報、社会情勢ニュースに対する専門家としての意見などを発信していきます。

地域の「職人技」と「素材」が、家づくりをまた元気にする

当会では「地域の、地域による、地域のための家づくり文化」を

「地の家」と呼んでいます。



姉妹NPOの地の家ネットでは、活動趣旨である「地の家八誓」に賛同する地域工務店により、

「地の家」を全国的な活動として展開しています。



地の家の復権は現在の家づくりが抱える矛盾の多くを解決するばかりでなく、

地方の自立や活性化を促す大きな力になると考えています。

言わば、「ハウスメーカーの家」とは異なる住まいづくりです。

家づくりの仕方がハウスメーカーとは異なるのはもちろんのこと、

地域工務店としての心意気や誠実さは、

その地域に暮らす方の住環境の安心に繋がると考えます。


私たちは地の家の復権を目指した活動を「地の家運動」と称し、

各地の工匠が連帯してその推進に取り組んでいます。



埼玉県でも当会が推奨している建設会社がありますので、

お話をお聞きに行っても良いかと思います。

地域と共に存在している建設会社で、真面目で確かな家づくりが特徴です。



また当会ではさいたま市や久喜市で相談会を実施しています。どうぞご利用ください。





関東:石川 克茂


和室の減少

 部屋の広さを示す際に昔から畳の枚数で表現します。

 間取り図では「洋室(6畳)」「洋室(約7帖)」とし、

和室ではない部屋も畳の枚数が大きさ(広さ)の単位です。



 昭和生まれの人は和室が自宅にあることが多く、畳敷きの部屋で生活したことがあったり、

馴染みがあるのでイメージが付きやすいと思いますが、

2000年以降生まれの方が家づくりをする際には、

イメージ出来ないなんてことになるかもしれません。

家の売買広告を見ても判るように、近年和室は減少しています。



 統計を拝見すると、1980年には9割の住宅で和室があり、

それに加え床の間も有りましたが、2008年には「和室なし」が増加傾向にあり、

床の間のある和室は2割を切っています。



 1980年には2階建て住宅の2階にも和室が有りましたが、2008年にはほぼ無くなっています。

和室は近い将来無くなってしまうのか、無くなってしまうとすればなぜなのか、

それとも設けたいけど何かの理由で断念しているのか。



 昭和レトロが若い世代に注目されている今の流行りのように、

伝統への憧憬として和室が注目·再評価される時に、

建売住宅やローコストハウスメーカーが造作している「和室風」にならないように、

技術面と建材面の継承は続けていかなければならないと思います。



当会姉妹NPO法人の「地の家ネット」では

伝統技術の継承を実践している工務店が参加しています。





関東:石川 克茂


山林環境もサステナブルであってほしい

 山林資源に恵まれた日本は、林業など家づくりを支える

地場産業の発展を促して、地域の繁栄に大きな役割を果たしてきました。




 古くから日本で行われてきたこの、地域の、地域による、地域のための

家づくり文化を私たちは「地の家」と呼び、家づくり文化の復権を目指しております。

当会は、地場産業の林業が活性化することも望んでいます。




 検査等で車で方々行くのですが、通った道路周辺の山林や里山に

ソーラーパネルが設置されているところを見かけます。

山林の斜面をわざわざ削ってまでソーラーパネルを並べて、

いわゆるメガソーラー発電所が出来ています。




 斜面下の家が危険に及んでしまわないか心配になるところもあります。

ただ放置しているだけのお金にならない山林を所有している地主さんが、

所有·管理にご苦労されているのは理解できます。




 しかし、山林につくったほうが低コストでソーラー事業が出来るという業者都合が理由で、

山林を選択するのは安易過ぎると思いますし、

他に開発済の放棄地のような場所はないものでしょうか。




 地面に太陽光が当たらなくなり、その下の土は栄養が不足し、

地中の生物は光合成が出来ないで死んでしまい、

周辺の生態系も壊されていく可能性もあるでしょう。




 また、パネルが老朽化で撤去が必要になった時、

あるいは発電企業が倒産してしまった時など、

その後に瓦礫の山として放置されることがないかも心配です。




 一度壊してしまった環境は回復するのに年月が掛かるので、

メガソーラー発電がサステナブルな良い発電方法であるのなら、

環境に対しても「サステナブル=持続可能」なものであってほしいと思います。

SDGs「15:陸の豊かさも守ろう」で森林伐採を警告しています。

やはり発電所は自然への負担が少ない方法で、

将来に“ツケ”を残さないものであってほしいものです。


関東:石川 克茂


悪質業者にはご注意(水道編)

 住まいの不具合は経年劣化とともに発生しますが、
特に急を要する不具合として水道管の水漏れがあります。

 水道検針などで、急に使用量が増えたり、
蛇口を止めているのにメーターが廻っていたりすると
検針員が水漏れの可能性を教えてくれます。



 ただ、敷地内の水漏れはご自分たちで手配して修理しなければなりません。

インターネットで検索すると「緊急対応」や「水道トラブル解決」などの
うたい文句で多くの業者が出てきますが、中には悪質業者も含まれているので注意が必要です。

よく聞く名前の業者でもトラブルに発展するケースも出てきています。


 ろくに漏水調査をしないで「配管が古くなっているからすべて配管を交換する必要がある」
と言って高額な修理費を提示してくる業者もがいます。

 また、床下などで漏水がある場合、床を壊して配管を直しても床の修理がいい加減であったり
修理に高額な費用を言ってきたりするケースもあります。

 トイレも同様に、部品交換で済むような場合でも、
便器ごと交換しなければダメなようなこと言って多額の費用を請求されたケースもあります。



 もしそのようなことを言ってきたら、絶対にその場で依頼はしないでください。

 緊急性があるとどうしても焦ってしまいますが、
ほかの業者にも見てもらうなど、比較することも有効です。


 そのような業者にあたらないためには、
地域の信頼できる工務店さんなどを覚えておくことも安心です。

 工務店さんは、常に様々な業者さんと協力しながら家づくりをしますので、
信頼できる水道屋さんに来て貰うことができます。



 また、前述した床の修理などの付随する工事も安心して任せることができます。

 地域で長く営業している工務店さんは、信頼がなくては続けることができませんので、
地域の評判を聞いてみても良いかもしれません。


不安なことがあれば、是非イエンゴにご相談いただければと思います。



理事長:植田 達二


地震に備える

 日本は様々な種類の災害が多く起こる可能性があります。

 その中でも地震災害に対する備えは誰にとっても重要な課題で、万が一地震災害が発生すると誰もが被災者になります。


 とりわけ高齢者や障害のあるか方などが住む家では、家具転倒などの被害によりケガをする可能性があることはこれまでの地震災害の中で明らかです。

 ケガの可能性を最小限に留めるためにどうすれば良いか。

 今の家を耐震化するのは費用の面でも困難であるならば、家の中の安全な場所と避難路の確保だけでもすべきです。



 当会では「防震」と呼んでいる「誰もが出来る家の地震災害防止対策」を推奨しています。

 「地震に備える集い」という意見交換会を実施している地域もありますのでご参加ください。

 当会は建築士としての意見となりますので、高齢者や障害のある方などに対する日頃の訪問活動やみまもりをしている民生委員の方や、地域防災に関わる方との意見交換をすることで、地域防災のお役に立てればと考えております。


お問い合わせは家づくり援護会事務局までご連絡ください。

NPO法人家づくり援護会 事務局
東京都渋谷区千駄ヶ谷4ー3ー1ー602
 TEL:03-3405-1358
 e-mail:info@iengo.ne.jp