桐のフローリング
桐材と言えば箪笥を思い浮かべると思います。
高級家具ですね。
昔は下駄やまな板と言った生活用品にたくさん使われていました。
植えてから15年から20年で成木となるので、
女の子が生まれると庭に苗を植え、その桐材で嫁入りダンスを作ったと言う話を聞きました。
その桐材を使ったフローリングがあります。
やわらかい木ですので傷がつきやすいのですが、
そのやわらかさが肌に心地よく転んでもケガをしにくいのが特徴です。
比重0.28~0.3と軽い素材は空気をたくさん含んでいて断熱性に優れています。
他のフローリングに比べ暖かく感じます。
素足で生活するのに適しています。
桐材は傷つきやすいのですが復元力があり、
水を含ませアイロンをかけることで修復できます。
値段は安くはありませんが面白い素材だと思います。
桐材の産地は多々ありますがその一つに新潟の五泉があります。
昔は需要があったので山も手入れがされていてたくさん生産されていたようです。
今は家具としての需要も減り、山に手を入れる余裕もなく、
用材としてはほとんど使えないようです。
そこで中国の人件費が安かった頃、中国で植林をして桐材の生産を始めました。
桐材にはアクがあってアク抜きをしなければならないのですが、
それも中国で丁寧に指導して良質の桐材の生産ができるようになりました。
ところが、中国の人件費が上がってしまって、
日本の企業が経営することはできなくなったようです。
今はただ単に製品を中国から輸入しています。
日本の人件費が安くなってしまった今、
山の再生ができる時代になったのではないのかなと思うのです。
桐のフローリングや家具の需要が増え、
いつの日かまた五泉の山で桐の生産ができるようになるのを願っています
東北:関 清